ダメラボ

ロスジェネのダメなおっさんが色々と妄想していますよ

女子の【モテそうなのに】はお世辞じゃない。泣けるほど役に立たない恋愛講座 序章

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先日、クラブで飲んでました

座っただけで四万だか五万だかのお金が吹き飛ぶようなお店です

 

座っているのは大きなU字型のソファー、生地は落ち着いた赤のベルベット

 

隣客のテーブルとはしっかり離れているので落ち着きますが落ち着ません

 

客が多いのに店内が静かに感じるのは客層がハイソだからでしょうか

 

繊細なワイングラスは持っているだけでポキンと折れそうで怖い。

知ってましたか? ワイングラスって赤用とか白用とかあるらしいですよ

 

グラスに注がれた濃い紫色の液体はカルトワイン、カルト……? 何処かの宗教家が造ったワインなのでしょうか

 

言うのも馬鹿馬鹿しいですが私の稼ぎじゃこんなお店に入れません。当然友人の奢りです

 

私の格好は明らかに浮いていました

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 友人が『博多一番どり』に行こう言うから気を抜いた服装で赴いたら急に店を変更したせいです。

 

気分は灰かぶり姫

 

 彼は金持ちなのですが、仕事がよくわかりません。以前は貿易をしてるとかいってましたが、今はベトナムだかフィリピンだかのカニ養殖でガハハと笑っていました

 

立派になって……10年前にダメな植物にアルミホイルを巻いて育てて捕まった男とは思えない。気分屋なところは昔から変わりませんが

 

どうすれば博多一番どりから高級クラブへと飛躍するのでしょうか

 

私たちの隣に座っているのは二人の若い娘さんです。どうやら大学生、歳を聞いたら私の半分しかありません

 

ママとお話した時に聞いたのですが、このお店は賢い大学の娘しか置かないそうです。つまりアンポンタンお断り

 

よかった、それを客にも適用されたら我々は門前払いでした。

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酔っぱらいの下ネタが炸裂しています

「なあなあ麗美ちゃんはどんな下着はいてんの? 色は何色?」

「クスッ、サトルさんはどんな下着が好きなんですか?」

「俺? Tバックよりもハーフバック派かな、色はピンク以外なら何でも好きよ。っで、麗美ちゃんは?」

「ふふふ、今度来てくれた時に教えてあげますよ」

「え~~なんだよそれえ」

 

たしかに娘さんたちの所作には聡明で知的な雰囲気が漂っています。そのぶんだけ友人の愚かさが際立っている

 

だいたいTバックを比較に持ち出した意味がわからない。誰もTバックの話なんてしてないだろうに

 

「……どうぞ」

「あ、これはどうも」

 

さりげなく煙草に火をつけてくれたのは加奈さんです。凛とした声には無駄にペコペコしたくなる不思議な魅力が宿っています

 

黒髪ロングを横結びにした色白美人。着ているのは純白のミニドレスで背部だけ丈が長いデザイン。肩は完全に露出しています

 

切れ長の瞳には意思の強さが伺えました

 

とある旧帝大に籍を置いてる加奈さん――本人ではなくママがポロッとバラしました――1920年代のアメリカ経済史を研究しているそうです。話しているとこっちまで賢くなった気分に浸れます

 

彼女はドレスのフェミニンさとは裏腹に保守的な雰囲気を漂わせていました

 

きっと所持するスマホのキャリアはドコモに違いありません。

 

お洒落さんなのでiPhone、物持ちが良く媚びることを知らない彼女なら機種はSEといった所でしょう。通学に使う自転車はミニベロでブールーノ、どうだ

 

「違います、ソフトバンクです」

 

そう言って見せてくれたのはシルバーのiPoneXs。アップルのお大尽スマホ。しかも512GBモデル。私のチャイナスマホ6台分のお値段です。

 

「ははは、当たった。やっぱりiPhoneだった」

「……」

 

ちなみに自転車は持ってないそうです。父親から貰ったトヨタのオーリスに乗ってるとか

 

自慢ですが私の人間分析はまったく当たりません

 

店は高級過ぎて落ち着きませんが、加奈さんは頭が良いので会話がポンポン弾みます。打てば響くというか、言葉を拾うのが上手いんですよね

 

そんな感じで和やかな時間が過ぎていきます。

酔いの回っていた私はついべらべらとプライベートな話をしてしまいました。自分が独身で彼女がいないとか、モテないとか、モテないとか

 

すると彼女はポツリと言いました。

 

「……山口さんモテそうなのに」

 

「えっ……」

パードゥン ミー  Sorry?  NHK  レッドドワーフ号

 

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「……マジで?」

 「えっと、あの……誤解しないでくださいよ。そう思ったからそう言っただけで他意はないですからね」

 

いや、他意あるよね? 君、絶対私に惚れたよね?

 

そうでなきゃそんなこと言わないよ

 

私フォーティだよ。顔なんてやつれてガリガリだよ。身だしなみも最悪なんだよ。履いてるサンダルは10年前のKEENだし、ズボンは10年前のノースフェイスだし、ロンTは20年前に散弾銃で穴だらけにしたヤツだし。全身色あせて完全に浮浪者だよ

 

――比喩じゃありません、本当に散弾銃で穴だらけにしたロンTです。昔そういうブランドがあったのです――

 

『モテそう』その言葉は私にだけは言っちゃいけないよ

 

包丁を10本くらい背中に刺されて血だらけで事切れる寸前にダイイングメッセージを残してる人に向かって、

 

わあ、元気

 

とは絶対に言わないよね

 

それが許されるのはラリってるか本当にそう思ってる人だけだよ

 

君、ラリってないよね? 間違いなく

 

視力も良いでしょ? 私の鼻毛が出てるって指摘したものね

 

勝つる。この小娘は絶対に私に惚れてるぜよ

 

私は有頂天になってそんな持論をマシンガンのように述べました。隣に座っていた友人はどん引きです

 

加奈さんは私の話を最後までしっかりと聞いて、静かに口を開きます

 

「その喩えはおかしいですよ。死にかけの人に『わあ、元気』と言ったのなら、その人は本当にそう思っただけで、それが惚れることとどう関係があるんですか?」

 

途端にしどろもどろになる私

 

「え……だって、その……異性としてありえないほど魅力がない人間にモテそうって言うなら……それは……やっぱり、その人はなんらかの魅力を感じてる、というわけでして……」

 

「そうですよ。山口さんの言う通りです。私は異性として魅力があると思いました、だからそう言っただけです。でも好きになったわけじゃないんですよ」

 

加奈さんは諭しました。まるで母親のように

 

「……」

 

……なんでしょう。このわかるんだけど、わかりたくない。モヤモヤした感じ

あれ? お、おかしいな。なんでこんなにガッカリしてるんだろう……

 

店を出ると友人がポツリと一言

 

「……お前がモテない理由がわかった気がする」

 

うっせえバーロー(泣)

 

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