T字カミソリって普通はどれくらい使ったら交換するんですかね
気になったのでググってみました
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ほう、大抵の人が一週間で交換するらしい。髭が薄くて週一しか使わない人でも一か月経てば交換
うちに来るお客さんに聞いても同じ答えでしたね。仲間に尋ねても似たような答え
一週間? 長くて一か月?
思いましたよ私は。「どうして皆で私を担ぐのだろうか?」と
失望しましたよ。巷にはこんなに狼少年があふれているのか、と
トゥルーマンショーのジムキャリーになった気分です
週一? 嘘でしょ、絶対に見栄はってますよね。フェイスブックに『出会いに感謝』とか書いてるツーブロックのビジネスマンがBM乗り回す的なアレでしょ
月一? 嘘に現実味を持たせようとしましたか? 小賢しすぎます
バブルは再来してません。大戦特需も起きてません。安部さんも景気が後退してるの認めたじゃないですか
私のような貧乏人を担いでも何も楽しくありませんよ
本当は年一でしょ
『まだ使えるけどカミソリ業界に配慮して年に一回くらいは交換するか』的な、大和民族の配慮で交換するものですよね?
……
話の順序が滅茶苦茶になりました
私がネットで調べたかったのはT字カミソリの寿命じゃありません。そうだけど、そうじゃないんです
事の始まりは今を遡ること7年年前
朝、私はいつものごとく髭を剃ろうとしてました
すでに半年が経過したT字カミソリは剃るというよりも毟り取るといった体たらく
たとえ困窮した農民が一揆を起こすとしてもこの得物だけは選ばないでしょう
こんなカミソリを使い続ける己の不甲斐なさに涙がこぼれます
今日もまた痛い思いをしなければならないのか、そう思うと憂鬱
ところがいざ使用してみて驚きました
「あれ、あんまり痛くないぞ……?」
そう、痛くなかったのです。いつもだったら髭を千切るような痛みがあるのですが、その日は髭を『薙ぐ』くらいの痛みでした
使用感でいうと使い始めて3カ月くらい経ったT字カミソリといった感じ
例えるならガッツの大剣くらいにグレードアップしてました
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その不思議な現象はずっと続きました。つまり剃り味が少し増したまま、いつまでもキープし続けたのです。おかげで私は換え時がわからなくなります
当時使用していたメーカーはジレットかシックのどちらか。刃は二枚組みのタイプ。
その後、どちらのメーカーを使っても不思議現象が起きることがわかりました
痛みをこらえて6カ月ほど使うと、下降していた磨耗曲線が急カーブを描いて持ち上がり、後は水平を保ち続ける
ちなみにホテルや健康ランドに置いてある使い捨てのT字では起きません。たぶん気構えが違うのでしょう
私はカミソリの妖刀化を疑いました
あるいは気の早すぎる付喪神が百年を待たずして宿った可能性も
大真面目にグーグルで調べましたがそんな記述は誰もしていません
すわ、大発見か!
切れ味を保ち続ける不滅の刃、まさにデュランダル
ジレットかシックを半年程度使えば、手に入れることができる
ありふれた日常に潜む奇想天外な真実
聖剣が私の手に渡った瞬間でした
たぶん英雄ローランは泣いているでしょう
そんな訳でそれ以来暇を見つけてはグーグルで検索をかけています
検索ワードは『T字カミソリ 剃り味が増す どうして?』です。
真実にたどり着いた人間がいないか監視するためです
そんな輩は今の所はいないようですが
ちなみに上記の検索ワードで出てくる情報はカミソリの寿命を延ばすためのアイディア集でした
刃の酸化を防ぐ為に布で汚れを拭くとか、錆びないように乾燥剤を使うとか、オイルに浸すとか、
市井の人々が涙ぐましい努力をしている様が垣間見れます
そんなことをしなくても半年使い続ければデュランダル
この事実を誰かに自慢したいんですけど難しいですよね
だって アラフォーのおっさんが
「ねえねえ知ってる? T字カミソリを半年使い続けると聖剣になるんだよ」
なんて言おうものなら正気を疑われるでしょ
一応見栄っ張りなんでそういう事態は避けたいんです
でも自慢したいからブログに書きました、以上!