ダメラボ

ダメなおっさんが色々と妄想していますよ

映画もアニメも面白い。だけどやっぱり漫画が一番熱い。松本大洋の【ピンポン】

心の中で三回唱え、ヒーロー見参! ヒーロー見参! ヒーロー見参! そうすりゃオイラがやって来る ピンポン星からやって来る!!

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おっさんになっても読めば心が熱くなる漫画

学生時代はテニスに打ち込んでいました。40になった今も続けています

 

練習は週に一、二回といった程度ですが、年数にすると30年近く続けてる

 

時々どうしてまだテニスを続けているのか考えることがあります

 

単純にテニスが好き、健康維持、仲間と集まってワイワイするのが楽しいから

どれもありきたりですが間違ってない

でも、一番の理由は深く考えなくてもわかってます

 

強くなりたいから

 

体力はどうしようもなく落ちてるし、練習は週に一、二回。仕事の都合によっては出来ない週もある。

それで強くなりたいなんて舐めてると言われそうですが、そう思って続けているから仕方がない

大会に出場すれば現役の学生にボコボコにされて「もう辞めようか」と何度思ったことか

 

でも気づくとまたコートに立ってる

 

あくまで私の周りの話ですが、学生時代に実績のあった選手はだいたいが社会人になるとテニスを辞めてしまいます。あるいはたまにプレイはしても大会には出なくなる。

彼らが口にする理由は同じです

 

負けるのが嫌だから

 

社会人になればプロでもない限りは毎日練習なんてできない。いくら学生時代に腕を鳴らしていても現役には勝てなくなる。その気持ちはなんとなくわかります

 

でもなんとなくです。なぜなら学生時代の私はテニスがへたっぴだったから

強い人間の気持ちなんて想像することしかできない

 

『ピンポン』はスポーツに限らず何かに打ち込んだ人間ならば痛すぎるほど胸に刺さる漫画です。

才能を持つ者、いくら求めて努力しても届かなかった者。どちらに属する人が読んでもきっと気に入る。あの時の熱い想いが蘇る。

間違いなく本棚にとっておきたい漫画

 

読み終わると意味もなく腕立てとかしたくなるんですよね

 

あらすじ

片瀬高校卓球部に二人の生徒が入部します。溢れんばかりの才能に自惚れ気味の星野(ペコ)、いじめられっ子で「卓球なんて、死ぬまでの暇つぶし」とうそぶき、感情を表に出すことを極端に避ける月本(スマイル)。

 

性格は正反対だけど幼馴染で仲は良い二人

 

ペコとスマイルはある日、辻堂学院に入学した助っ人留学生孔文革(チャイナ)の偵察に行きます。出会ったチャイナは即座にスマイルの才能を見抜き興味を示すが、ペコは自分が見向きもされないことに腹を立てチャイナに勝負を挑む。

しかしペコは1ポイントも取れずに敗北してしまう。

 

そして始まったインターハイ予選。

 

高校卓球界で最強の風間(ドラゴン)率いる海王学園にはペコたちと同じ卓球道場に通っていた佐久間(アクマ)が入部していました。

ペコやスマイルに比べると才能に劣っていた彼は狂気じみた練習量で海王学園のレギュラーを射止めていたのです。ライバル心を剥き出しにするアクマにペコは歯牙にもかけない。

 

ペコ、スマイル、チャイナ、アクマ、ドラゴン。五人の卓球にかける思いが交錯するインターハイ予選が開幕する

 

見所

ピンポンは1年目のインターハイ予選から2年目の同大会までを描いた全5巻の物語です。

少ない巻数に纏められていますが、駆け足の印象はありません。それは登場人物の卓球にかける想いだけにスポットをあてて描いているからです。

恋愛模様もなければ家族との葛藤もない。青春物語でありながらここまでキャラの家族構成を描いてない漫画は珍しい。しかしだからこそ、その熱量は凄まじいものがあります。

 

特異な才能を持っているのに怠惰なペコ。自身のずば抜けた才能に気づいていながら内に篭って手を抜くスマイル。中国で挫折して日本で再起を図るチャイナ。強すぎて卓球をする意味を見いだせなくなっているドラゴン。持たざる才能を狂った練習量で凌駕しようとあがくアクマ。

彼らが交わる時、物語は弾けんばかりの輝きを放ちます

 

熱をはらんでいるのに物語全体に漂うのは不思議な静かさです。キャラのセリフは感情を的確に表しているにどこか浮世離れしている。

 

独特のタッチで描かれる絵は好き嫌いが分れるかもしれません。時々表現される魚眼レンズで覗いたような人物描写、白っぽいコマ。しかし読み進めていくと、その絵柄がいかに彼らの世界にマッチしているのかがわかります。

 

食わず嫌いせずに是非読んで欲しい

 

まとめ

彼ら五人の他にも卓球部顧問の小泉や道場のオババなど魅力的なキャラが登場します。彼らがペコやスマイルを叱咤し磨いていく過程も見逃せません。

 

『ピンポン』は映画、アニメ化もされてます。両方とも素晴らしい出来です。これだけ独特な世界観にも関わらず見事に描ききってる。

たしか映画の脚本は宮籐官九朗が担当してたはず。

 

 個人的な所感ですがこの漫画を読む場合は紙のほうが良いかも。電子書籍として硬質な液晶画面で読むと空気感が薄れるんですよね。

絵が上手い作家の作品はそういう傾向にある気がします。大友克洋とか江口寿史とか。

 

とは言っても紙本がない場合もありますからね。まずは電子書籍でもいいので読んで欲しいです。

読み終わると走り出したくなること間違いなし!