グーグルで『白い食べ物』と検索すると、
白い食べ物と黒っぽい食べ物、『どっちが身体に良いのか?』論争が勃発してました
玄米と白米。黒砂糖と白砂糖。ミネラルとかビタミンがどうのこうのと書いてますよ
しかし私が知りたかったのはそういうことじゃない
私は白い食べ物が苦手す。牛乳とかホワイトシチューとか、白さを増すほど苦手になります
この『心理的に』というのがミソで、
別にホワイトシチューが嫌いってわけでもなくて、普通に食べますし美味しいとも思ってます。ホワイトチョコは茶色いチョコよりも好きですね。甘いし
最近はクランキーの『爽バニラ味』ばっかり食べてます。美味しいですよねあれ
でも白い食べ物が苦手
は、何言ってんだコイツは
と思われるかもしれませんが
だってそうなんだもん
恐怖症ってほどじゃないけど、なんか苦手なんですよ。こう、ふわっとした感じで。遺伝子に薄っすらと刷り込まれてるとでもいいましょうか。六万年くらい前の自分の祖先がアフリカで白餅を喉に詰まらせて死にかけたみたいな感じ?
……
すみませんね、わかりにくい喩えで。ちょっとインテリぶって失敗失敗
つまり美味しく食べることはできるけど、常に一抹の不安を感じているのです。この不安感は子供の頃はもっとひどかった
しかし現在はこの不安感の正体を把握してます。それを今日は発表したいと思います
ちなみにさっきグーグルで『白い食べ物』を検索していたのは、自分と同じ症状を持った仲間がいないか探していたからです
一人もいませんでした。そんな訳ないと思うけどな
【S〇x】中学の時に〇を埋める英語問題があったせいで、SexとSixの区別がつかない大人になってしまって辛い - ダメラボ
▲の記事の時もそうですが、最近のグーグル様は悩みを尋ねても、あまりあてにならないと思います
そういうことで自分と同じ悩みを抱えた人間が現れた時に寂しい思いをしないように、今日の記事は投稿します
まず答えから
先に答えを言ってしまえば、私は『白』という色に何色にも染まりやすい不安定さ感じてしまうわけですよ。汚れに弱いとでも言いましょうか
不安感は純白に近づば近づくほど大きくなっていきます。おお、ホワイトよ。どうしてあなたはそんなに白いの
なんだが哲学的で純文学ちっく
でもこれから書く内容は汚いので食事中に読むのは非推奨ですからね
三十数年前、給食の時間
小学生な私は瓶に入った白い動物性体液(牛乳)を前にして悩んでいました
『なぜ牛乳は白いのだろうか?』と
『ちょっと白すぎるんじゃないかな。もっと茶色ければカフェオレっぽくてよかったのにな』と
ああ、金を払うから誰か俺にミルメークをくれねえかな
つまり私は牛乳が嫌いだったわけです。食パンも白い部分が苦手でした、白米も、マーガリンも
全ての原因は白いから。更に牛乳は乳臭さがダメ
しかし私は見栄っ張りでした。いえ、格好をつける必要があった
1980年代の学校教育は食べ物の好き嫌いが許されませんでした
給食を残した子供は教師によっていつまでも居残りさせられます。完食しなければ掃除の時間になっても机はそのまま、惨めに放置されるのです
当時、クラスの男子には2つのグループが存在し、私はそのうち1つのリーダーでした
武闘派で喧嘩の強いS君率いるグループと
ビックリマンとコロコロコミックをこよなく愛する我々
S君はカレーに入ってるグリーンピースが食べられなくて居残りするという失態を犯したばかりでした
しかし彼は家が医者で金持ち。狡猾にも『忍者ハットリ君』の巻物型水筒を学校に持ってきて見せびらかすことで人気を回復
ずるい
グギギギと悔しがる私
とはいえ私も公園で拾った月刊マガジンでリーダーまで登りつめた男でした
意味がわからないという人に補足しておくと、当時のマガジンには『oh! 透明人間』というエッチな漫画が連載されていたのです
ああ、飲みたくねえな
牛乳を前に悶々と唸る私
残してS君のように惨めな姿を晒すわけにはいきません
しかも給食は沢山食べるほど『剛の者』『元気っ子』の称号を得ます。リーダーたるものこの称号は必須です
だからおかわりして沢山食べなければならない
私はいつも息を止めて無理やり食べてました
うまーい!もう一杯!
心で泣いて白米を頬張る、
「お、牛乳余ってるじゃん!俺がもらうぜ」
声を張り上げ、欠席者の余った牛乳まで豪快に飲む
男子たる者、常に活発でなくては
給食では月に一度ですが、献立にぜんざいと白米の時があります
おかずがぜんざいですよ
最悪です。甘ったるい口で牛乳を飲むと乳臭さが倍増しますからね
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真理に近づいた日
そんなわけで給食の時間は苦手だったわけですが、
ある日の給食タイム、牛乳をじっと見ていた私はふと考えました
なぜ俺は白いものが苦手なのか?
白はもっとも清潔感のある色です。属性でいうなら光。特に目の前にある学校の牛乳は家の牛乳よりも白さが際立っています
これ以上ないくらいに雪白。もはや聖属性と言ってもいいレベル
自分が邪悪な存在でもない限り、嫌う理由がない訳です
うむむ
唸る私。そんな私をよそに周囲のクラスメートが美味しそうに給食を頬張っていました
私のクラスでは近くの席の六人で机をくっつけて食べるという決まりがあるのです
うぬぬぬ
苦悩する私
そのまま俯くと、おもむろに牛乳の丸い紙蓋を両目にハメる。そして素早く顔を上げる
サイボーグ桃白白!!
ガブッッッ!?
目の前で牛乳を飲んでいた松村君が変な音を出して咳込みます。必死に口を押さえて震えてる
小学生あるある。牛乳を飲んでいる最中は笑いの沸点が恐ろしく下がるのです
リーダーたるものどんな時でもひょうきん者でなくては
私は追い打ちをかけるべく
スーパーどどん波
顔を真っ赤にして震える松村君、しかし長くは持ちません
ゴポっっ
喉がおかしな音を立ててせり上がる。必死に押えていた手の間から味噌汁が混じった牛乳がぼたぼたと垂れる
恐らく少量のゲロも混じったであろう牛乳は非常に汚らしい色をしてました。あ、ワカメが混じってる
ふううッぷう
隣で食事をしていた栗原さん(女子)が貰いゲロを吹き出します
色白で大人しい栗原さんには似つかわしくないオレンジ色のゲロ。こっちはジューシーが混じってる。鼻からも出てる
ひっく、ひっく、えーんえーん
栗原さんはショックのあまり泣き出してしまいます
そりゃそうです。小学生にとって学校のトイレでウンコをすることと、お漏らし、ゲロを吐くことは著しくその地位を低下させます。特に栗原さんは色が白くて髪が長いしお嬢様っぽいからダメージがでかい
教室は騒然となりました。周囲には生温い嫌な臭いが立ち込め、騒ぎに気づいた大〇先生が慌てて走ってくる。あ、また誰か吐いた
真っ白い牛乳、色々台無しな栗原さん、色んな人のゲロ
その瞬間、私はハッとしました
謎が一気に解けたようにすっと理解が入り込んだ気が
そう、白とはあまりに儚く汚れやすい存在。簡単に他色によって染められてしまう
つまり色として不完全なのです。すぐ汚れちゃうくせに
白です
と主張する所がなんとも嘘くさく欺瞞に満ちている
磁器のように肌白いお嬢様な栗原さんだってあのザマです
もちろん小学生の私がそこまで詳細に分析できたわけじゃないですよ
ただその時は、なんとなく白が不安な色なんだと気づきました。それと後で先生にビンタされるんだろうなって
他の色は多少の汚れであれば清濁併せ持つ安心感があります。しかし白にはそれがない
当時の私は白、すなわちホワイティの汚れやすい性質がかえって不潔にも感じたのです
白と接するということは常に汚れと向き合うということ、向き合わねばならない
そんな緊張感が白にはあります
牛乳を口にするということは、その白さを汚すということです
あ゛あ゛あ゛、白って怖えーよ。俺の手に負えねえよ
と思ったのでした
……
なんか、ここまで書いてて思いましたけど、私の思いの丈は通じてます?
これ誰にも理解されないならただの頭がおかしい人になりますよね
大丈夫かな、ちょっと不安になってきましたよ
一応言っときますけど、私は狂人じゃありませんからね
今は白い物をちゃんと食べることできます。小学生の時になんでも食べたので、中学からは好き嫌いはありません
あ、でもホワイトドリアは最近まで食べることができませんでしたね
小学生の時に初めて食べたドリアが美味しくて、
「白い食べ物でもこんなに美味しいものがあるのか・・・」と驚愕したものです
だからドリアばっかり母親にせがんで作ってもらっていたら、食べ過ぎて気持ち悪くなってしまいました。そのせいで大人になるまでドリア恐怖症でした
同じ理由でマヨネーズご飯もダメになりましたね
なに言ってるのかわからないかもしれませんが、つまりその程度の事です
私はパラノイアとかじゃありませんよ
おしまい