私は現在徒歩で通勤しています。職場までは徒歩五分です。そのくせ二年前までは車通勤してました
先週、通り道にある公園で桜が満開でした。綺麗でしたよ
さっそくスマホでパシャリ
あんまり上手に撮影できてませんね。残念
この時の話なのですが、私が桜を撮影していると、
「綺麗ですね~桜」
と自転車に乗った老婦人に話しかけられました。朗らかな笑みを浮かべた女性です
「そうですね」
私はそう答えたあとにこれだけじゃ素っ気ないかなと思ったので、
「やーこんなに綺麗だけど今年はコロナのせいで花見もできなくてもったいないですねえ~」
と言ったのですが、ババアは颯爽と通り過ぎて行きました。どうやら私のバリアフリートークをちっとも聞いちゃいない模様
まあいいけど
ところで話しかけてきた老婦人ですが、どこかで見たことある、ような気が……
考えることしばらく、ようやく思い出しました
この公園の近くにある家の住人です。結構大きな家
私は通勤している時に彼女が庭の手入れや近隣住民とおしゃべりしている姿を何度も見かけています。明るい雰囲気でいつも部屋着と思われる派手めの黒いネグリジェみたいなワンピースを着ていたので印象に残ってます
今まで会話したことはなかったのですが、向こうも私を覚えていたのでしょう
普段から話しかけられない男
恐らくですけど、私が桜を撮影していなければこれまで通り彼女と私がトークを交わすことはなかったと思う
私は他人から滅多に話しかけられません
周囲の人に言わせると、私と初めて会った時の印象は『笑顔なのに怖い』らしい。それに私の歩いてる姿を後ろから見ると酔っ払っているように見えて不審者っぽいとのこと
それは本当に酔っぱらってただけでは……
おかげで私には宗教や募金やティッシュ配りも積極的に近寄ってきません。
世の中にはくもりーさん(id:kumori-pannda)のように『道を聞かれやすい』タイプの人がいますが、羨ましいです
ちなみにインド人にはよく絡まれます。「タバコの火をくれよブラザー」とか「カレー屋を開きたいから金貸して」とか
なんとなくですけど、この『話しかけられない』傾向は年をとるごとに顕著になってるように感じます
心当たりがないわけじゃない
私は41歳の独身です。本来ならば嫁も子供も犬もいてローンを組んだりしてる年齢
自分で言うのも悲しいけれど、私くらい年をとった独身のおっさんというのは隠し切れない独特のオーラが漂います
いくら小綺麗に取り繕っても『ああ、この人たぶん独身だわ』と気づかれてしまう
どこか浮世離れした、アングラ劇団とか自主制作映画みたいな剥き出しの情動が滲んでいるのです。それは隠そうとしてもついボロが出てしまう
いつでもミスチルとかキロロが好きみたいな顔してりゃいいのにチャールズマンソンみたいな得体の知れなさがある
「何を言ってるのよ! それがあなたの個性で良い所じゃない」と褒めてくれる人も確かにいます。しかしそういう人は大抵独身の変わり者です。まるであてになりません
話を戻します
私が何を言いたいのかというと、件の老婆が私に話しかけたのは桜を撮影している様子を見て私に対する印象が、
独身の犯罪者予備軍みたいな中年男から
桜を愛でるような人間らしい感情を持ち合わせた不審者
程度に良くなったことが原因ではないかと思うのです。話しかけてもいきなり襲われて床下に埋められる可能性は低いんじゃないかと、見た目はエレファントマンみたいだけど中身もエレファントマンなら安心できるかな、みたいな
だからこそ、これまでの二年間でお互いに数えきれないほど顔を合わせているにも関わらず今回が初の会話となったのではないでしょうか
もちろん老婦人の内面的な変化が原因の可能性もあるでしょう
例えば彼女は慢性的な膝痛に悩んでいて、「うーん、特にレントゲンを見ても異常はないけどなあ、え? でも痛いの? うーんそれじゃあ(アンタ神経質そうな顔してるから)緊張をとるお薬を処方しときますね」とか医者に言われて貰ったデパスでたまたまハイになってたとか、漢方オタクで麻黄湯ばっか飲んでたとか
私がスマホで撮影していたという状況も要素として侮れないと思う
スマホで撮影している姿というのは、こうなんていうかライトですよね。心の赴くままサッと撮影できる手軽さがある。
最近は『インスタ映え』なんて言葉があるように誰もが気軽に写真を撮れる風潮がある。それが撮影者を良い意味で軽く見せてしまう、見る者に軽妙さを錯覚させてしまうのではないでしょうか
これが首から下げた一眼レフだったらどうだろう
世の中には一眼レフ男子なんてお洒落な人々が存在します
ダナーとかのワークブーツを履いて草食な顔した男子がファインダー越しに自然と向き合う、柔和な目つきは時に野性味を帯び、色白の指先でシャッターを切る
女子ならキュンとすること間違いなしのシチュエーションです
しかし私はそうならない
たぶん桜を撮るフリして女児を狙う盗撮マンだと誤解されます
自分でこんなこと言いたくないけどキャメラとかビデオカメラを持つと犯罪臭が凄いのですよ。真っ当な使用目的を微塵も感じさせないオーラが自信満々に漂ってしまう
前に書いたかもしれませんけど、私はラケットを担いでテニスコートの傍にいたのに「ちょっと、今アナタ何をしてたの?」と警察官に職質されたことがあります
ふざけてるのかな
警官を糾弾したい所ですが、私にはそういう雰囲気があるのだと半分諦めてます
もともと我が家系、特に父方は職質を受けやすい血筋です。私も例外じゃありません。一昨年は大きなワイヤーカッターを持って店の裏手で作業してたら警察を呼ばれました
そんなわけで今日は話しかけられやすい人間になるための方法を適当に考えてみることにしました
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植物を愛でる様子は好感度が高い?
私は桜を撮影して老婆の心を懐柔できたわけです
つまり植物には人の警戒心を解す効果があるのではないか
そういえば変わり者の知人が住んでるアパートは住人のほとんどが精神病患者ばかりでした。それが理由かわからないけどアパートの外壁が毒々しい緑色でしたね。植物を模した?関係ない?
ファンタジーならば森を愛するエルフは温厚な種族として描かれることが多い。あるいは優しげな姿をした妖精と植物には密接な関係のあることが一種のお約束となっています
こういう印象操作は大事だし利用しない手はない
ならば植物好きをアピールすればいいのでしょうか
しかし必ずしもそうとは言えない気がするんですよね
桜のような大衆的で八方美人な落葉樹を撮影する程度なら問題ないと思う
しかし中年な独身男が朝顔とかヘチマを鉢植えで愛でていたら?
なんだかレオンみたいな複雑な事情を抱えている人物だと思われるのでは?
例えば女性が仲良くなった男性の部屋へ行ったとする、するとリビングやベランダに鉢植えのヒマワリがあったら……
すっごい偏見だけどなんとなく狂気を感じてしまう
そう考えてしまうのは過去に観た映画やドラマで植物を愛する人物はシリアルキラーやサイコパスとして描かれることが多かったからかもしれない。知能は高いけどヤベー奴みたいな。ギャップを示す演出としては定番でした
植物はスマホでパシャる程度にとどめておく方が良さそうですね。観葉植物を育てるなら金のなる木であれば俗っぽくていいかも
動物好きをアピールする
先ほど私は他人から話しかけられないと書きましたが、例外があります。犬の散歩時です。私の柴犬は可愛いので通りすがりに話しかけられることがある
「わあ~可愛いわねえ、よしよし」
「あらあら良い子ね~」
とか
まあ私に話しかけるというか犬に声をかけてる
犬を連れているとその飼い主は世間から『動物を愛でるまともな感性を持った人間』と大目に見られる傾向があります
問題点があるとすれば散歩中しかアピールできない点です。一日中犬を連れ回すわけにはいきませんからね。やったらやったで動物への過剰な執着に見えてしまう。愛情も配分を間違えると心のバランスを欠いているように捉えられます
うーん匙加減が難しい
たまにオウムやインコを肩に乗せてるおじさんを見るけどあれを真似しようかしら
汚い恰好は論外だけどオシャレ過ぎるのもダメ
これは『話しかけられない人 特徴』とググるとわりと多くの記事で取り上げられていました。つまり服装にこだわりが見える人は隙がないように見えて他人は話しかけるのを躊躇うということです。清潔で地味目な恰好が望ましい
これについては私も何となくそうなんだろうなと思ってました
なぜなら自分も過度にお洒落な人はこだわりが強くて面倒くさそうと思ってしまうからです
私は仕事柄動きやすい服装で過ごしています。スウェットパンツにパーカーかトラックジャケットでいることが多い。ブランドはチャンピオンかナイキです。理由はシンプルなデザインでカジュアルなものが多いから。特にチャンピオンは素材が頑丈で良い
清潔で地味なデザインといえばユニクロが定番でしょうかね。自分は下着のパンツを愛用してます
服装は他人から見てドン引きするほど汚くもないし、お洒落に気合を入れてるわけでもない。問題ない……はずだけどな
まとめ
話しかけられない人の特徴に笑顔が少ないというのがありますよね。笑顔は大事です。誰だって仏頂面の人に関わりたいと思わんから
私は常に微笑みを浮かべてるんだけどな~ 残念ながらあまり効果を実感できないです
おわり