最近何かと話題の楽天モバイルでRakuten WiFi Poketを購入しました
購入したといっても1円ですけど。期間限定キャンペーンをやってたので
ゲットしたのは先月です。それから一月ほど弄ってみたので感想を書きます
契約したのはモバイルWiFiですがスマホと契約内容は変わらないのでこれから楽天モバイルでスマホの契約を考えている人は参考になる…かも
購入動機
過去記事で書いてますがもともと私は『縛りなしWiFi』という会社からモバイルWiFiを借りてました
右の白い端末が『縛りなしWiFi』です
『縛りなしWiFi』はソフトバンク回線を使っており繋がりやすく通信速度も安定しているので不満はありませんでした
料金は月に3300円(税抜)です。一日の上限は2GB。つまり月に60GBまで使えます
普段の使用では上限を超えることはないけど資料用に動画を漁っているとたまに超えてしまう
もう少し容量が大きいといいなあと思ってたところ、去年の12月に楽天モバイルがモバイルWiFiの販売を始めたというニュースを知りました
今なら通信料金は一年間無料、しかも上限なしの繋ぎ放題。端末価格は1円。
一年後から料金が発生しても2980円(税抜)と『縛りなしWiFi』より安い
解約手数料等はかからないのでいつでも簡単に解約できる
『縛りなしWiFi』の端末はレンタルなんですよ。壊したら弁償です、なので持ち歩く時は気を使う
楽天モバイルは楽天回線に繋がる限りは繋ぎ放題という触れ込みでした
厳密には1日に10GB以上通信すると制限がかかるらしいけど、それでも月に300GBも使えるなら十分すぎます。出先で動画を見る時でも上限に気を使う必要がありません
公式サイトで調べると私の住む都市は全域が楽天回線のエリア内でした
念のためにスマホで周辺のネットワークを調べてみると
ちゃんと楽天の電波が飛んでますね
楽天のエリア内であれば『Rakuten』あるいは『44011』という表示がされます
電波の確認方法
公式では教えてない!楽天モバイルのエリア確認方法を伝授します
楽天モバイルがちゃんと使えるならば『縛りなしWiFi』よりもコスパが良い。使ってみて問題なければ乗り換えようと思いました
というわけで楽天モバイルとさっそく契約してみました
契約手続きで戸惑ったこと
モバイルWiFiの契約といっても楽天モバイルはわかりやすいワンプランを売りにしているのでスマホの契約とまったく同じ『Rakuten UNLIMIT V 』というプランで契約します
そのため購入するのは通信専用のWiFi端末にも関わらず使用するシムは音声通信もできるものを契約します。つまりこのシムをスマホに刺せば電話もできる。ちなみに楽天モバイルはアプリを使うことで通話かけ放題です
この辺の仕組みは従来のモバイルWiFiの感覚で契約するとわかりにくい部分です
モバイルWiFiを契約したのに契約内容に電話番号が載っていると戸惑うかもしれませんね。わかりやすさとは一体…
上記は契約内容の確認のために表示される画面をスクショしたものです
SIMタイプがnanoSIMになってますが購入する端末で使用するのは標準サイズのシムです。多分誤記だと思う。こういう表示は契約者が困惑します
ホホホ、雑な仕事は相変わらずの楽天クオリティですわね
前回の記事に書きましたが楽天銀行にはうんざりさせられたので今回もスムーズに済まないことを覚悟してました。
だからでしょうか
一週間後にちゃんと端末が送られて来た時は
ふぁ、噓でしょ!?
と本気で驚愕してしまいました
「楽天モバイルで端末を注文したら届いた……」
当たり前のことに言葉を失う俺
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さっそく使ってみる
内容物は端末の入った箱とシムカード、そしてマニュアル
シムはマルチシムですね。自分で台紙から必要なサイズに切り取って使います
ちなみにシムサイズは大きい順に標準SIM、マイクロSIM、ナノSIMの三種類があります
現在の主流はナノSIMです。スマホで使われているのはほとんどがナノSIM
しかし今回の端末に使うのは標準SIM、今時珍しい。昔のガラケーとかに使われてたタイプです。この標準SIMを小さく切り取ればそのままスマホに使えるのですが、一度切り取ってしまうと再び標準SIMのサイズには戻せないので変換アダプターを購入する必要があります
設定は簡単です。マニュアルがなくてもわかる
端末をカパッと開いてシムを刺して付属の電池パックを入れるだけ。製造メーカーはHarvilon、ハーヴィロン?という中華な会社です。聞いたことない
無線接続に難しい設定は特になく端末にパスワードを入力すればすぐにスマホと繋がりました。設定は端末に表示されたQRコードをスマホで読み取ることでも可能です
パスワードは管理画面で変更できるので気になる人は変えるといいでしょう
管理画面は『192.168.0.1』と打ち込むと出ます
少し様子を見るとアンテナは4本立ってました。感度は良好。
回線速度を測ると下りで20Mbsあるので普段の使用には問題ない速度です
しばらく使ってみて問題なければ『縛りなしWiFi』は解約しよう
問題ありまくりでした
問題について書く前に楽天モバイルの現状について簡単に説明します
楽天モバイルはまだまだエリアが狭く繋がりにくいことで有名です。
現在大急ぎで基地局を整備してます
とはいえ楽天に割り振られた周波数帯(バンド)は1.7GHz帯(バンド3)一つだけ
ドコモやau、ソフトバンクといった他の大手キャリアは複数の周波数帯を管理することで日本全国、田舎や入り組んだ屋内であっても繋がるのです
特に障害物に強いと言われる800MHz前後の周波数帯(プラチナバンド)は必須といえるので各社が持ってます
このプラチナバンドを楽天は持ってません。そのため楽天は山間部や屋内に弱いと言われてます
それをカバーするためにauからプラチナバンド(バンド18)を借りているのが現状です
楽天モバイルが繋ぎ放題を謳っているのはあくまで楽天回線(バンド3)のエリア内での話。もしau回線を使っていたら月に5GBまでしか使えません。5GBを使いきったら低速モードに変わります
で、私の話に戻りますが購入したモバイルWiFiが拾っていた電波は全部au回線でした
なかなかはえーなと感心してたのは全部au回線だったわけです
WiFi端末を見てもそんなの表示されてないからわかるわけない
接続先を調べるアプリをたまたま見つけて興味本位で調べたら発覚しました
スマホであれば楽天のアプリで確認できるらしいけどポケットWiFiはわからない仕様にしてるらしい。仮にアプリでわかるとしてもどの回線に繋がっているかなんて確認はしないですよ。だって楽天回線のエリア内だと信じ切っているから
期待を裏切りやがって
知らずに使っていた私はあっという間に5GBを使い切ってしまい低速モードに変わる
低速モードは一応使い放題ですが最大速度が1Mbpsでは普段の使用には遅すぎて使えないです
あっちこっち移動して確かめたけど楽天エリア内にも関わらずずっとau回線に繋がってましたよ、まったく楽天電波を掴まない。どういうこっちゃ
何故こうなった?
『楽天回線に繋がってると思ったらau回線とか詐欺じゃん』
『楽天エリア内だと謳って客を集めておいて完全にエリア詐欺だ』
こういう苦情はネットで沢山見かけました
楽天は繋ぎ放題を売りにしているのでそれを魅力に感じたユーザーが多いのは当然でしょう。自分もそうですが5ギガしか使えないとわかってるなら契約せんですよ
これに対する楽天の見解は
『楽天モバイルのエリア内であってもエリアによってはau回線に繋がることもある』
わかりやすく言うと楽天の電波が飛んでいてもau電波が強ければ端末がそっちを掴んでしまうことはあるらしい
腹が立ってた私は「また楽天が適当言いやがって」と憤慨してたのですけど調べてみると実際にそういうことはあるらしい
確かに確認した時は楽天電波が飛んでたしな...
ということはWiFi端末が楽天の電波だけを掴めればいいわけだ
楽天電波(バンド3)を追いかけて
WiF端末は機種によっては周波数帯を任意で選ぶことができるのですが今回購入した端末はできないようです
厳密には楽天公式は『できない』と言ってますが、端末の管理画面をみると周波数帯を指定することはできる
【Band 3】Rakuten WiFi Pocketのバンド固定化設定【44011】 | Raison Detre - ゲームやスマホの情報サイト
試した人は多いらしくググると沢山出てきました
しかしどのサイトの管理人も言ってますが挙動が安定しません。バンド3を掴んだかと思うといつのまにかau回線に戻ってたり
私も試したけどダメですね、不安定過ぎて安心して使えないです。公式が推奨してない理由はこれでしょうね
となると次は周波数帯を任意で選べる機能がついたWiFi端末を購入するしかありません
しかしそういった端末は安くても1万数千円します。いまいち信用できない楽天電波を掴むためだけにその出費は気乗りしない。例え成功しても通信速度が使い物にならないくらい遅い可能性もありますし。そうなるとせっかく買っても無駄になる
調べるとauが販売している『SPEEd Wi-Fi NEXT W05』は設定を手動で変えればバンド3が掴めるようになるらしい。しかも中古が大量に出回ってて安い。ヤフオクやメルカリで2000円前後で売ってます
で、さっそくヤフオクで購入しました
わーいドンドン仲間が増えてるぜ
さっそく設定を弄ってみました。やり方はググると沢山でてきます
WiMAXルーター「W03」「W04」「W05」のBANDを固定させる方法
ちょっと面倒くさいです
いや正直いうとかなり面倒臭いです
何度も失敗してめげそうになりました
ざっくり説明するとこのW05という端末はそのままだとバンド3を掴めないので『ファームウェアの巻き戻し』という作業が必要になります
ソフトウェアを最新バージョンから古いバージョンに戻すのです。もちろんメーカーは認めてない非公式の方法です。野良アプリを使います。だから何があっても自己責任です
他にもいくつか設定を変えます。興味のある人はチャレンジしてみてください
そんな面倒なことはやりたくない人はヤフオクで設定済みの端末を探してみてください
私のようなバンド3を追い求める楽天難民が沢山いるようでバンド3に固定済みのW05が沢山出品されてました。3000円程度で売られているので自分もこれを買えば良かったよ
シムは楽天の端末に使っていた標準サイズのシムをナノシムサイズにカットして入れます
うっしし、ちゃんとアンテナが立ってるぜ
ようやくバンド3に繋げることに成功。今回は強制的にバンド3しか掴まない設定にしてるので楽天エリアを外れるとau回線は掴まずに圏外となります。これはこれで不便だけど仕方ない
通信速度を測ってみたら下りは4Mbpsでした
あちこち移動して測ってみたけど良い時で6Mbps程度。もっと低い時もチラホラ
これじゃ格安回線よりも遅い…せめて10Mbpsはないと動画をストレスなく見られない。ダメだこりゃ
ちなみに縛りなしWiFiと私のスマホに使ってるマイネオという格安会社のドコモ回線は同じ時間帯に測っても30Mbpsは出てました
楽天の遅さが際立ってますね
あくまで現段階での話なので今後基地局が整備されればと期待したい、だけど都市全体が楽天エリアにあってその中心部に住んでる自分でこの有様なので今後もあまり期待はできないかもな…
とりあえず楽天モバイルはお蔵入りにして縛りなしWiFiを引き続き使用することにします
まとめ
ということであまり面白くない結果でした
何度も言いますがあくまで私の住む地域での話です。東京だと私みたいな小細工をしなくてもガンガン繋がる地域もあるらしい。そうでない場所も沢山あるみたいだけど
最近よく見るユーチューブで楽天モバイルの情報に特化したユーチューバーの方が『使用している楽天モバイルで主に繋がる回線はauと楽天のどちらですか?』というアンケートを1万人に実施したところ楽天回線に繋がるユーザーは半数という結果を紹介してましたが、体感的には妥当だと思いました
現状の楽天モバイルは確実に繋がるエリアに住んでいてしかも生活の大半がそのエリア内で完結してないと繋ぎ放題のメリットは享受できない
ちなみに楽天モバイルは『楽天リンク』というアプリを使えば通話が無制限に無料です
しかしこのアプリは曲者で、実際に使ってみるとWiFi環境によっては通話が途切れたり相手の声は聞こえるのにこっちの声が届かないという障害が結構ありました
現状ではライン電話と同等、いやそれ以下だと感じました。今後の改善に期待したいです
楽天モバイルは安いということでサブ端末に考えている人もいるかもしれませんがビジネス用途には向きませんね。通話が繋がらないとか途切れるとか仕事相手をイラつかせるだけなので
さらに不安要素として今年の3月末をもって東京都内ではauのローミングサービスが終了するということです。要するにau回線がなくなります
KDDI、東京都の楽天ローミングエリアを21年3月末で終了 - ケータイ Watch
楽天モバイルが自前のエリアで人口カバー率70%を上回ったからです。auとしてはいつまでもライバルに協力する義理はないし、楽天としても回線使用料をauに払い続けるのは負担ですからね妥当な措置なのでしょう
この流れは順次全国へ広がると思われます
そうなれば私のように今までau電波が強くて楽天電波を掴めなかったエリアの人は楽天に繋がりやすくなるでしょう、しかし屋内とか地下で楽天の電波が届かないという不安は確実に残る
これらの要素を考えると楽天モバイルがいくら一年間無料や1GB以下の使用ならば無料という措置を講じてもそれほど魅力を感じませんね
メイン端末としての使用はまずありえないです。ビジネス用途のサブ端末としても使えない。それ以外の用途でエリアに不安を持つ楽天モバイルをサブ端末として必要な人って世の中のどれだけいるのかな
以上が私の楽天モバイルに対する感想でした