GWが間近に迫っている中、相変わらずコロナが猛威を振るっております
皆様いかがお過ごしでしょうか
私のジムは客が減ったり増えたりしてよくわからない状況です。たぶんトータルで減ってる気がする
コロナのおかげで営業活動が全くできなくなりましたよ。流石に今の時期に学校や会社訪問はできないので
危機意識はあるのだけどどうしようもないので空いた時間で二作目のエロ漫画を完成させました
前作は完成に一年かかったけど今回は量も質も上げたのになんと4ヶ月で完成
素敵やん
一息つけたので最近は『戦場のヴァルキュリア』をプレイしてます
元はPS3で発売されてたSEGAのゲームですがPS4のリマスター版があるのですよ。当時話題になってたけど自分は初プレイです
ゲームシステムが面白いですね。兵種ごとのバランスが絶妙でそれぞれの役割がきちんと確立しているのも良し
こういう水彩画みたいなイラストのゲームはハズレが少ない気がする
話を戻します
付き合いのある営業マンも暇だと言ってました。彼は外国人を専門にした斡旋屋なのですが今の時期は人が動かないので仕事も少ない
そんなわけで先日時間潰しにうちの事務所にやって来たのです
ハンティング系女子が好きな男
お互いに退屈だからとりとめのない話をしていたのですが、こういう時だいたい男同士だと下ネタに話題が流れます
まあ基本ですね
気安い雰囲気ができあがった所で彼がいきなり
「イノシシを罠から外す女性ってエロくないですか?」
とか言い出しました。
私がポカンとしてるとすっごいはにかんで
「やべ、こういうの人に話すの初めてなんですけど……むっちゃ恥ずかしい・・・」
とかマジ照れして俯いてる
私は基本的にどんな話でも広げる自信があるのですけど、こればかりは意味不明過ぎて『コイツ頭大丈夫かな』とつい心配になってしまいました
だって私もこの男も地方都市に住むシティーボーイですよ。限界集落に住んでるわけじゃないし狩猟を生業にしてるわけでもない
つまり野生とは無縁の生活すぎるし、そもそもエロスを察するにしても『イノシシ』とか『罠解除』というワードがあまりにも性からかけ離れ過ぎているのです
あ、そういえば性から距離のある対象にエロスを感じる人ほど知能が高い傾向にあると聞いたことあるな。そもそもフェチズムとはそういうものであるとも
とにかくフェチズムに理解の広い私でも想像し難いエロスです。何をもってチ○コにズッキュンくるのか?
彼の話によると山を駆ける女子特有の重心を低くした移動姿勢、短足気味で発達したふくらはぎがムラムラさせるらしい
それもうイノシシも罠も関係ないやん
と思いましたが、他人の異常性癖を理解する努力はしてみたかったので自分なりにイラストを描いて「こういうことですか?」と彼に見せてみました
イラストを見た彼は顔を曇らせて
「あれ、もしかして軽くバカにしてます?」
「いえ全然」
「だいたい今時こんなディズニーアニメみたいな罠があるわけないでしょー」
そこはククリ罠じゃん、とか不平を漏らしてる。突っ込むとこそこなんだ・・・
そんなわけで最近の彼のライフワークは狩猟系女子を扱うアダルト動画を探すことらしい
私に「そういうエロ動画を販売してるショップかサイトを知りませんか?」と聞いてくるので
それはもはやアダルトでなくドキュメンタリーなのではと思った私はディスカバリーチャンネルを強くお勧めしたのですが彼に言わせると「そうじゃない」らしい
さっぱり違いがわからん
そんなわけで彼の狩猟系女子に対する熱い思いを私は名状しがたい怪物でも眺めるみたいに聞いていたのですが、彼は自分だけ恥ずかしい思いをするのは割りに合わないと思ったのか私にも恥を晒すように言ってきました
つまり私にも性癖を晒せと
もらい事故みたいで納得できない部分はありますが、まあいいでしょう
朗読系女子が好きな男
私は好きな芸能人を聞かれたらその場の空気に合わせて様々な人物を用意できる男
誰も知らない人を言ったところで「あ、そう」で話が終わっちゃいますからね
『好き』なんて定義が広いので数ある『好き』の中から適当な人物を答えるのです
つまり会話に気を使えるジェントルメン
だから私は己の内面に抱えるパンドラ(闇)の中でも比較的他人が理解できるであろうライトな性癖を解放することにしました
「俺は本を朗読するAV女優が好きですね」
「……はい?」
何言ってんだコイツみたいな目で私を見る営業男。
うぬ、なんだその眼差しは
理解に苦しんだ様子の彼はそれでも営業マンらしい態度で会話を膨らませようとします
「それは…つまり…読書好きの女性が好きという意味……ですよね?」
違う違う違う、と三回言った私は「小説を朗読するAV女優が好きなの! 一般女子じゃダメなの!」と強く主張しました
なんかポカンとしてるし
なんでわからんのかな
自分の中ではマニアックな性癖でないという自負がありました
昔そういうジャンルを扱うAVがそれなりの数あったのですよ。ヒットもした……はず。大衆的価値観に敏感なTUTAYAでも扱ってましたからね
監督は甲斐正明という人です
「甲斐バンド…?」
「違えよ。 企画物AVの超有名人だからね、『顔は新宿、カラダは車中』を知らない? え、知らんのかい! はん、これを知らないとかモグリかよ、超大ヒットしたんだぜ! 知らないとか許されないからねアナター」
この監督は女優の羞恥心を追求することに定評のある人物
ちなみにAV女優が朗読する作品のタイトルは『朗読の時間』だったと思う。ヒットしたのでシリーズ化されてた……と思う
この作品は大変すばらしいのですよ。自分が企画物エロに目覚めるきっかけとなった作品の一つです。エロの詫びさびというか耽美というものを初めて理解した気がする
ネットでこの作品を探してみたけど見つからない、あれ、もしかして滅びた?
どんな内容かというとタイトルのまんまです
真っ暗なステージ上でスポットライトを浴びたAV女優が粛々と古典小説を朗読するというだけ。その姿を大勢のエキストラが観客席からじっと見守る
女優は服を着てます。途中から脱ぐけどそこは重要じゃない。むしろ蛇足。できれば服を着たままでいて欲しかったと大半の視聴者は思うことでしょう
小説は芥川龍之介の「羅生門」とか夏目漱石の「こころ」だったと思うけどよく覚えてない
パッと見はマジで普通の朗読会です
私がそう説明すると「頭大丈夫かなコイツ」みたいな視線を向けてくる営業マン
「嘘でしょ、流石にそんなAVあるわけない。っていうかそれAV? ドキュメンタリーでしょうよ。ヤマグチさん話を面白くしようとネタで言ってますよね?」
「失礼過ぎるぞキミ」
どうにも彼の中ではそんなAVが存在していることが信じられないらしい。彼に言わせればどこに興奮する要素があるのかと
あるっちゅーの、ヒットしたもん・・・たぶん
まったくここまで世間の流行に疎いとは営業マンの資質を疑わざるを得ません
俺の性癖はいたって大衆的。天下のTUTAYAも認めてるからね
『朗読の時間』について語る男
この作品の良さについて全て語ると長くなるので私は一つだけもっともわかりやすいと思われるポイントに絞って彼に説明しました
AVというのは当たり前ですけど全て演出なわけですよ。エロ紳士はそれを理解したうえで様々な楽しみ方を見つけるわけです
AVなんてヤラセだから全然ツマラナイとか言ってる人がいたらお前こそつまんない奴だなと声を大にして言いたい。最近だとバラエティ番組をヤラセだなんだと騒ぐ輩も同類ですよ
アホかと。バカかと
こういうモノはあくまで演出を楽しむものです。作中で仄かに滲みでる本物っぽさを楽しむと言い換えることもできます
偽物の中にキラリと輝く本物っぽさ。そこに興奮するわけ
で、『朗読の時間』の話ですが、この作品に登場する女優たちは表情が常に緊張しています。不安げなのです
古典小説を手にして読み上げる姿がどうにも板につかない
普段から読書する習慣がないことをうかがわせる雰囲気です
たどたどしく読み上げる声は緊張で常にうわずってる
いかにも国語が苦手なんだろうなという感じの読み間違えがリアリティあります。本人に間違えた意識もないし周囲も止めないのでそのまま読み進める姿がなんとも生々しい
ちなみに朗読文は女優が読み上げるのに合わせて字幕が流れます。読み間違いは視聴者に一目瞭然
こういう内容なのですが、面倒臭い人だと
『学がない(と思われてる)AV女優が狼狽する姿を見下して楽しむなんて趣味が悪すぎる』
とか非難するかもしれんけど
それは断じて違う
さっきも言いましたがAVとは演出作品です。現実ではありません。AVの主役である女優はそんな架空世界のシンボルと言える存在です
我々現実世界を生きる視聴者と作品の間には液晶画面どころではない隔絶した壁が存在するわけです。
しかし
作中で女優が緊張感を漂わせて唇を舐めたり、読み間違いを炸裂するたびに決して破れないはずの壁に穴が開く
そう、まるでETみたいに決して交わることのなかった存在同士で指と指がごっつんこ
架空世界と血肉を通わせたような錯覚を覚える
その本物っぽさが我々を震わせ興奮を掻き立てるわけですよ
何言ってんだと思うかもしれんけどそうなの
現実世界では裸で朗読する女子なんていません
しかし視聴者はそんな異世界に片足だけ突っ込めた気分に浸れる
そう、これは最近流行の異世界転生ジャンルのはしりと言えるのかもしれない
大事なことなので二回言いますが、あくまで演出作品であることが大事。ドキュメンタリーじゃダメなのです。演出の中に感じるリアリティっぽさ、これが一番大事
あれ、そういえば営業マンもそんなこと言ってたな。やはりヤツも同志なのか?
と、まあこういった内容を熱く語ったのですが営業マンは私を見てドン引きしてました
「狂ってる……」
「お前が言うな!」