昨日は波動拳がどうとかバカな記事を書いてましたけど、実はあの記事を書き終わった後にトラブルが起きまして
タイトル通り、ツバメの巣が落ちました
前にブログで書きましたが、私の店の外にはツバメが巣を作ってました
雛は無事生まれました。親鳥が餌を運ぶたびギャーピー鳴いて賑やかだったんですね
ところが
雛の鳴き声に気づいた小学生たちが面白半分で巣にちょっかいをかけるようになりました。傘で
店の前は小学校の通学路なのです
「おお、見ろよツバメの巣だあ!!」
「なにこれええ!?」
ハイになった大勢の小学生が巣を見ては傘で小突く、ジャンプして突く。タイミングの悪いことに時期は梅雨、小柄な小学生でも傘があればどうにか攻撃できてしまう
子供の狼藉を見かけるたびに注意してましたが、
まあ、ガキってやめませんよね。そういう年頃ですから
「巣が落ちて壊れたら雛が死んじゃうだろ。やめな」
そう言っても、「へへへ」と笑って逃げるだけ
「あのおっさん怖いいい!」
誰がおっさんだよ。クソガキども。本当だから泣いちゃうだろ
後で聞いたのですが、隣の店の主人も叱っていたらしい
そして金曜日、夜9時過ぎ
「まあ!? 可哀想ねえ」
「本当ねえ、まあまあ! まだ小さいじゃないの」
店の外から中年女性の甲高い声
嫌な予感しかしません
慌てて外に出ると
巣が落下して粉々になってました。乾いた土や草が飛び散って、黒っぽい産毛の塊が身動きもせず風になびいてる
血の気が引きましたよ。マジで
産毛が揺れるたびにピンクの地肌が覗いています
騒いでたおばさんたちの姿は見えませんでした
あわわわ
私はどうすればいいのかわからんくて、巣の周りをオロオロするばかり
雛は身動きしません。巣のあった位置は地上二メートルほど
ああ、こりゃ死んだな
確かめもせず勝手に決めつける私。ひどい話ですが死んでるなら自分の取るべき行動ははっきりします。あとは埋めてやるだけ
ところが塊の一部がパタパタと頼りない羽を動かすじゃありませんか
うお、生きてんのかい!!
とりあえず突っ込むことで冷静さを保つ
恐る恐る触ってみるとキーキー鳴いてるし
それに身動きをしない塊は四羽の雛が身を寄せ合ってるだけでまだ温かい、っていうかモゾモゾ動きはじめた!
とりあえず5羽とも生きてるようです
あんな高さから落下してよく生きてたよ
雛の体は産毛に覆われて外傷があるのかわからないけど、なんとなく無事な気がした
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対処方法を調べよう
そこでふと気づきます
野生の鳥って触るとダメなんじゃなかったっけ
人間の臭いがついたら親鳥が寄ってこない気が……
やべえ、すでに自分のタオルで包んじゃったよ
急いでググる
『ツバメの巣が落下 対処』
ツバメの巣が崩れ、子供が落ちているので救ってあげたいのですが、どうすればい... - Yahoo!知恵袋
人間のニオイがついたヒナを親鳥は見捨てるって本当? あの噂を検証する。 : カラパイア
ツバメは人間が触れても大丈夫。嗅覚がそこまで発達してないから臭いに気づかない。それよりも親鳥が戻ってくる前に巣を復活させることが大事
とにかく早く!
調べた限りどこのサイトも似たようなことが書いてありました。
とにかく急いで巣を修理しろ
と
画像つきで色んな巣の補強方法を掲載してるツイッターがあったのでそれを参考にすることにしました
巣の代わりにするのはカップ麺の容器やプラスチック容器でもいいみたい
ところが問題が
画像を見ると修理した巣の下には大きめの木板を当てて支えていました。木板を使わない場合でも何らかのしっかりした資材で補強してます。これらの方法が一番簡単で安定しますからね
実は私が今のテナントに入った時に今回壊れた巣の近くに別の巣がありました
その巣の下には大きな木の板が設置してあったんですね。これは大家さんが下に糞が落ちないように設置したものです
今年、私はその木板が傷んでいたので取り外しました。
するとツバメが店にやって来るようになって巣を作り始めたのです
つまりツバメは今年までの7年間、私の店には寄りついてませんでした
このことから想像できるのは、巣の下に敷いた木板がツバメにとって邪魔だった可能性がある
あくまで可能性ですが、せっかく巣を作っても親鳥が近寄れない巣だと雛は死んでしまいます
なので仮巣の下を大きな板で支えるのは避けたい
しかしカップ麺の容器を壁にビス留めするだけじゃ強度に不安がある。プラスチック容器は強度的には問題ないけどビスで留めると割れる可能性が高い
困ったな他に良い材質も思いつかないぞ
おまけに巣は隣の建物との間、奥まった狭い場所にあるんですよね。大きな容器を取り付けるだけの作業スペースがない
時間はすでに夜の9時過ぎ、翌朝には親鳥が餌を与えに戻って来るでしょう。それまでにはどうにかしたい
うむむ、どうしよう
最悪私が育てる事も考えていますが、人間が育てると上手く育たない可能性が高いらしい。なのでそれは最終手段でした。
うん? 鳥獣保護の法律があったっけ、まあいいや
良い材料をゲット
「あの」
巣をどうやって作ろうか思案していると女性と女の子がやってきました。女の子の手には鉢型の容器。
「この子からツバメの巣が壊れたと聞きまして……」
話を聞くと、ちびっ子はツバメの巣が落下してるのを見てお母さんと巣の代わりになるものを探して持って来てくれたようです
受け取った容器を触ると柔らかいけど強度もある。材質はわからんけど良い感じ。サイズは元の巣に近い
ナイスだ、お嬢さん
これならビスで留めても割れることはないでしょう。加工が容易な材質なので留めやすくするために柄杓型に成形することもできそう。最高じゃん
女の子は私にガン見されて恥ずかしそうに俯いてます
ええ子や、きっと良いお嫁さんになるで
こういう事ってなかなかできないと思う、口では可哀想と言っても行動に移せる人は少ないから
お礼を言って別れると私は電動ドライバー等の工具一式を探し回って店に戻ったのは10時過ぎ
さっそく工事に取りかかる
壁にガンガン穴を空けていく。もちろん大家さんに許可は貰ってますよ
途中で友人が遊びに来たので2人にも手伝ってもらう
ところが夜も更けていたので工事の音が響いて近所の人にキレられた
そりゃそうです。たしかにうるさい。電動ドライバーの調子が悪くて長々と穴を開けてましたからね
とりあえず事情を話して謝りました
そのあと急いで作業してると、お巡りさんが来ました。誰かが通報したらしい
たぶん友人2人の見た目が悪そうだからだと思います。ヤンキー上がりでガラ悪いし、前科持ってるし。声大きいし
決して私のせいじゃない
事情を話したら納得してくれたので助かりました。でも早く終わらせろだって
へいへい
そんなこんなで完成したのがコレ。ごめんなさい、古いビルの隙間で普段から手入れされてないので汚いです
ちょっと見にくいかな。これならどうだ
容器の深さは2~4センチが良いそうです。あまり深すぎると雛が顔を出せなくて親鳥が給餌できないらしい
私は深めに加工してテッシュや巣の残骸を詰めて深さを調整しました。
最初は容器を壁に留めるだけにしようとしたんですよ。それだけでも落ち心配はありませんでした。ただグラグラと揺れるのが気になった
親鳥が警戒するんじゃないかと思ったので、小さくアルミの板を加工して木枠に固定して、テニスのガットで縛りつけました。これで揺れはなくなりました
木板を壁に設置したのは壁に直接穴を開けていたら壁が思ったよりボロくて安定性に欠けたからです
本当は余計なものは極力排除したかったのですが仕方ない
午前零時過ぎに作業が終わると
雛は5羽ともタオルの中でグーグー寝てました。完成した仮巣に入れようとしたら羽をバタつかせて元気に暴れていたのでたぶん大丈夫かな
雛ってメチャクチャ柔らかいんですね。触ると壊れそうで怖かったです
使ったタオルを巣の中に敷いてやろうかと思いましたが止めました。雛の爪が鋭くて足が引っかかり歩きにくそうだったから
後でネットで調べたらやはりタオル地はよくないらしい。ガーゼなら良いと書いてる人もいたけど、雛の動きを阻害する恐れのあるものは極力使わない方がいいかも
元々は土と枯草しかなかったわけだからそれで充分じゃないかな
そんなわけで翌朝。結果は……
雛は写真の通り5羽とも顔を出して元気でした
親鳥がちゃんと来てくれるかめっちゃ不安でした。店の陰から様子を窺います
あっ、来た
すげえ警戒してる。雛が鳴いてるのに餌をやらずにリターンした。2羽目も同じ
何度も巣に近づくけどあと一歩勇気が欲しいぜ
行ったり来たりを繰り返すばかりで餌をやれない親鳥
ああ、こりゃやばいか
って思いながら様子を見てると、1羽が意を決したように巣に突進
おっ、やった!!
成功です。餌をちゃんと与えてます。偉いぞ父ちゃんor母ちゃん
その後はいつもの風景が見られるようになったのでした
仮巣は頑丈に作ったので小学生の攻撃に耐えられるでしょう。やんちゃを見つけたら注意しますけどね
おしまい